大畑駅(肥薩線)(2011-05)



熊本県 人吉市にあるJR九州 肥薩線の無人駅です。
1909年に鹿児島本線の駅として開業し、1927年に肥薩線の所属駅になりました。
大畑と書いて”おこば”と読みます。

日本で唯一のループ線上にスイッチバックを併せた構造になっています。
段々と姿を消している数少ないスイッチバックの駅です。
電化や車両の高性能化が進み、勾配に強くなったのが主な要因です。

SL時代にはこの区間(人吉〜大畑)を、1tの石炭と毎分250Lの水を消費しながら上っていたそうです。
元々近くに人家は無い為、給水と信号所としての役割が大きかったようです。


スイッチバックとは直線では上ることが出来ない急坂を上る為に、
つづら折れの線路を敷設し、途中で進行方向を変える事で勾配を緩和する構造の事を言います。
道路ではヘアピンカーブとも言われる構造です。
スイッチバックの長所は何といっても短工期、低予算で建設が出来る所です。
長大トンネルを短期間で建設出来る技術の無い時代に良く採用されました。


行き方ですが、人吉市内から国道219号線を宮崎方面へ行き、石野公園で国道221号線に入り南下します。
大畑小学校付近で県道189号線に入り西へ道なりに進みます。県道の終点が駅になります。




駅舎は開業当時の面影を残しています。






なかなか風情のある時刻表が掛けてあります。



待合室内は一面に名刺が貼ってありました。






10枚以上重ねてあったりするのでかなりの枚数です。



ホーム側から見た駅舎です。



SL時代の給水塔です。
中に入ることができます。



スイッチバックのポイント部です。



人吉方面から来た列車です。
上の写真の左側から上ってきました。
(写真は撮り損ねてしまいました・・・)



大畑駅に到着。
乗り降りする人はいませんでした。



両運転台なので運転士さんが反対側へ移動します。



駅を出発。



ポイント部へ進入して行きます。






発進加速線へ向かいます。



突当りで停車。



再度向きが変わります。



隼人(鹿児島)方面に向かって上って行きます。






今は短編成ですが、昔は幹線だったので長編成の客車や貨物が行き来していたそうです。


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